研究会
第3回研究会「A Dichotomy between European and International Methodologies on Banking Regulation and Supervision: Towards an Effective Harmonization of Prudential Policies-」を実施しました。
第3回デジタル社会構造・変革研究部門研究会では佐藤秀樹教授が「A Dichotomy between European and International Methodologies on Banking Regulation and Supervision: Towards an Effective Harmonization of Prudential Policies-」を報告しました。
経済のインフレーション・デフレーションをコントロールすることは中央銀行にとって重要なミッションの1つですが、それらの属する立場によって役割とインフレの調整法が異なります。例えば欧州銀行の利益を守るための支援を行う欧州銀行同盟は法令順守の監督手法を、国際的な銀行資本の規制やリスク管理等を担うバーゼル銀行監督委員会は法的拘束力を緩めたソフトロー手法を採用する等の違いがあります。これらの違いによって、一部の銀行や金融機関が規制の緩い地域や手法を選択し、競争性や金融システム全体の安定性が損なわれるなどの弊害が発生しうるため、本研究ではこれらの銀行監督の協調のために「完全性」対「多様性」、「立法」対「プリンシパルベース」のアプローチを提案しています。