第9回デジタル社会構造・変革研究部門研究会は経済理論学会と共催され、部門からは瀬尾崇准教授が「「経済進化」論の継承と発展：シュンペーターとジョージェスク＝レーゲン」のタイトルで報告を行いました。近年では現代の進化経済学の知的源泉の一人として位置づけられるシュンペーターの発想やヴィジョンを核心的要素とする「ネオシュンペーター学派」に加え、シュンペーター・ジョージェスク＝レーゲン・ベルクソンの三人の進化的思考を中心に据えた「ポストシュンペーター学派」という様々な論者が出現していることに触れ、各派の思考や立ち位置について先行研究を整理しつつ議論されました。

　また同研究会では以下の先生方にもご講演いただきました。

●元金沢大学 市原あかね先生：「エントロピーからリジリエンスへ：エコロジー経済学における自然観の変遷」

●大阪産業大学 山本泰三先生：「価値の政治化？：商品の価値づけと環境問題」